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「準備・画材・基本テク」-世界の観光地&塗り絵

観光地の塗り絵って、実は「線」より先に準備で8割決まる…と思っています。

同じ線画でも、
紙が合わないだけで色が乗らなかったり、
鉛筆の芯が固すぎて霧がガサついたり、
逆に柔らかすぎて岩がベタっと沈んだり。

あともうひとつ。
世界の風景って、地域ごとに“空気の色”が違うんですよね。

地中海は黄み、砂漠は赤み、北欧は青み。
これを知らずに塗ると、なぜか「それっぽくならない」現象が起きます。

この記事では、観光地の風景・自然・建物を塗る前に知っておきたい
よりベターな画材/失敗しにくい塗り方/地域による色調のコツをまとめ、
最後に北欧の実例としてノルウェーのフィヨルド(岩・水・霧)等を塗り絵で再現する基本テクを紹介します。

先に結論(忙しい人向け)

  • 迷ったら画材は色鉛筆、紙は厚手マット
  • 風景は3層(ベース→ボリューム→アクセント)で塗る
  • 地域の「空気色」を1つ決めて薄く敷くと一気に旅行っぽくなる
  • 北欧の霧は白を足すより“引き算”が勝つ


目次

  1. 観光地の塗り絵は「3層」で考える(景観の読み解き)
  2. 準備チェック:紙・画材・下準備(最短で失敗を減らす)
  3. 初心者の画材セット(最低限/こだわり/用途別)
  4. 基本テク:重ね塗り・グラデ・境界処理(共通の型)
  5. 地域別の色調のクセ(北欧/地中海/砂漠/熱帯/夜景)
  6. 建物の基本テク(石・木・白壁)※どの国でも使える
  7. 北欧実例:岩の塗り(冷たいグレー〜ブルーグレー)
  8. 北欧実例:水の塗り(群青〜ティールで深さを出す)
  9. 北欧実例:霧の塗り(足し算じゃなく引き算)
  10. 配色レシピ(寒色グラデ/霧の表現)
  11. 10分で形にする時短プロセス(集中力ない日用)
  12. 無料DL:練習用テンプレート(A4)
  13. FAQ


観光地の塗り絵は「3層」で考える(景観を段階的に表現)

いきなり細部から塗ると、だいたい途中で迷子になります。
観光地の風景は情報量が多いので、私はいつも3層に分解します。

  • ベース(基礎色):全体の温度感を決める薄い層
  • ボリューム(形の起伏):中〜濃度で面の厚みを出す層
  • アクセント(質感・空気):最暗部/ハイライト/霞で「その場所らしさ」を作る層

奥行きの基本ルールはこれだけ。

遠景ほど彩度を落としてグレー寄りに。近景ほどコントラストを上げる。
風景の塗り絵が「写真っぽく」見える人は、だいたいここが上手いです。


準備チェック:紙・画材・下準備(最短で失敗を減らす)

ここ、地味だけど一番重要かもしれません・・。
特に観光地の風景は重ね塗りが多いので、紙が弱いとすぐ限界が来ます。

紙:おすすめの方向性

  • 厚手マット紙(135〜180kg相当):重ね塗りに耐えて裏抜けしにくい
  • 表面は“つるつる過ぎない”:霧や空のブレンドが楽
  • マーカーを使うなら専用紙:同じ線画でも別扱いが必要です

※コピー用紙でも塗れます。塗れますが…
霧・空・水面のブレンドは荒れやすいので、練習用と割り切るのが無難です。

下準備:地味だけど大事な3つのポイント

  • 試し塗りスペースを作る(余白/別紙/同じ紙の端)
  • 最暗部だけ先に決める(黒で塗るんじゃなく「一番暗い色」を決める)
  • 塗る順番を固定(例:空→遠景→建物→手前→仕上げ)

塗り絵って、自由に見えて実は順番のゲームです。
順番が決まると、迷いが減って手が早くなります。


初心者の画材セット(最低限/こだわり/用途別)

「何を買えばいい?」を、いちばん現実的にまとめます。
結論から言うと、初心者は色数より“使いやすさ”が大事です。

まずはこれだけ:最低限セット(迷わない版)

  • 色鉛筆 24〜36色(硬すぎないもの。重ね塗りができるタイプ)
  • 消しゴム(ソフト系+できれば練り消し)
  • 鉛筆削り(芯が折れにくいもの)
  • 厚手マット紙(135〜180kg相当。印刷する人はここが重要)

このセットで、観光地の風景はちゃんと塗れます。
というか、ここを飛ばして道具だけ増やすと、逆に沼ります…。

あると一気にラク:こだわりセット(上達が早い版)

  • 無色ブレンダー:空・霧・水面の境界がスッと馴染む
  • クールグレー/ウォームグレー(グレー階調が複数あると風景が急に強くなる)
  • 白鉛筆(または白ペン):反射・波・石のキラッを最後に足せる
  • 細めの消しゴム(角が立つタイプ):水面の反射を細く抜ける
  • テスト用ミニ紙:同じ紙で試す(これが地味に最強)

“色を増やす”より“グレーを増やす”と、観光地の塗り絵は伸びます。
建物も岩も影も、結局ここが土台になるので。

用途別:こういう景色ならこの追加が効く

塗りたい景色追加で強い画材理由
海・湖・川無色ブレンダー/白鉛筆水面の境界と反射が決まる
雪山・北欧・霧練り消し/ブルーグレー“引き算”と冷たい空気が作れる
石造りの街(ヨーロッパ)ウォームグレー/薄い紫灰石の影が自然に見える
熱帯・花・ジャングル黄緑〜深緑の幅/明るいシアン彩度のレンジが必要
夜景・ネオンネイビー/白ペン黒よりネイビーの方が光が生きる


基本テク:重ね塗り・グラデ・境界処理(共通の型)

観光地の塗り絵でよくある失敗って、だいたいこの3つです。

  • ムラが消えない
  • のっぺりする
  • 境界がカチカチで空気が出ない

対処法は、テクニックというより型。

(1)ムラ対策:圧を上げるんじゃなく、層を増やす

ムラが気になるほど、圧を下げて薄塗りを重ねる。
最初から強く塗ってしまうと、紙の目が潰れて後が詰みます。

(2)のっぺり対策:最暗部を“細く深く”入れる

風景は、面を全部同じ濃さで塗ると平面になります。
影の芯(いちばん暗い場所)を細く入れて、周りをなだらかに。

(3)境界対策:境界は「線」じゃなく「幅」でぼかす

空と山、水と岸壁、霧と岩。
境界は1本線で分けるより、2〜5mmの“あいまいゾーン”を作ると自然です。
無色ブレンダーや薄いグレーで、境界の両側をちょっとだけ溶かすイメージ。


地域別の色調のクセ(北欧/地中海/砂漠/熱帯/夜景)

同じ「青い海」でも、場所が違うと青が違う。
これ、塗り絵だとめちゃくちゃ差になります。

個人的な見解ではありますが、ざっくりと“地域の空気レシピ”はこんな感じです。

地域空気の傾向色の寄せ方(簡単レシピ)
北欧(フィヨルド・雪・針葉樹)冷たい/彩度低め/青みブルーグレー+クールグレーでトーン統一。濃い色も“黒”にしない。
地中海(白壁・石畳・強い日差し)暖かい/黄み/影が濃いウォームグレー+黄土+コバルト。影は紫〜青紫を少し混ぜると映える。
砂漠(岩肌・赤土・乾いた空)赤み/コントラスト強い赤茶+オーカー+焦げ茶。空は明るいシアン寄りで“乾燥感”。
熱帯(ジャングル・ビーチ)彩度高い/緑が強い黄緑→深緑の幅を広く。海はティール強め。ハイライトで湿度を出す。
都市夜景(ネオン・雨上がり)暗い/反射が主役黒は使いすぎずネイビーで締める。白ペンで“点”の光を作る。

この表を見て「うわ…難しそう」と思ったら、安心してください。
やることは単純で、その地域の“空気色”を1つ決めて全体に薄く敷くだけです。

北欧ならブルーグレー、地中海ならウォームグレー。
これだけで統一感が出て、観光地の塗り絵がグッと旅行っぽくなります。


建物の基本テク(石・木・白壁)※どの国でも使える

観光地の塗り絵で「建物」が入ると、一気に難しく感じます。
でも逆で、建物はが決まるとかなり安定します。

建物系のコツは、素材ごとに“影の出方”が違うと割り切ること。

1)石(石畳・石造りの壁・寺院・遺跡)

  • ベース:ウォームグレー or クールグレーを薄く面に敷く
  • 目地(つなぎ目):全部描かない。要所だけ細く暗く
  • 質感:点描+擦りで“粒”を作る(描き込みよりムラが正解)
  • 影:影の芯を細く。紫灰を少し混ぜると石っぽい

石は「均一に塗るほど偽物になる」ので、ムラを味方にします。

2)木(山小屋・桟橋・和風建築の柱)

  • 木目の方向:まず方向だけ決める(縦/横)。途中で変えない
  • ベース:薄い黄土〜薄い茶で面を整える
  • 木目:濃茶で線を“描く”より、明暗で“流れ”を作る
  • 仕上げ:消しゴムで細いハイライトを数本抜くと木っぽくなる

木は、線が増えるほどゴチャつくので、木目は「減らす」がベターです。

3)白壁(地中海の街・雪国の家・教会)

白壁って、白を塗るんじゃないです。
「白に見えるグレー(or 色味)」を置きます。

  • 影:薄いグレー+ほんの少し色(北欧なら青み、地中海なら黄み)
  • 明部:塗らずに紙の白を残す
  • 輪郭:全部なぞらない。影側だけ少し硬くする

白壁が立体に見えない時は、「白を塗ろうとしている」のが原因なことが多いです。


北欧実例:岩の塗り(冷たいグレー〜ブルーグレー)

ここから実例。
ノルウェーのフィヨルドは、塗り絵にすると主役が3つに絞れます。

  • 岩:冷たいグレー〜ブルーグレー(質感の情報量)
  • 水:群青〜ティール(深さ+映り込み)
  • 霧(大気):輪郭を溶かす“透明の層”(空気遠近)

まず岩。色味が冷たいので、面の方向とテクスチャを意識します。

  1. 下塗り:HBくらいの圧でクールグレー(C0〜C2:注)を面全体に薄く。
  2. 起伏:割れ目・陰の面にブルーグレー(B2〜B4:注)を斜線で重ね、面の向きを揃える。
  3. テクスチャ:点描・擦りで粒状感。場所によってウォームグレーを少し混ぜると自然石っぽくなる。2
  4. 最暗部:クールグレー最濃(C5〜C7:注)+ネイビーを極細で。“太く黒く”しない。
  5. ハイライト:消しゴム or 無色ブレンダーで表面を撫でて、凸部の反射を戻す。

岩は「描く」より「残す」方が立体になります。
暗部を太くすると一気に漫画っぽくなるので、細く深く、です。

※注:C0〜C2 / B2〜B4 / C5〜C7 は、ざっくり言うと 「色鉛筆(主にグレー系)の濃さの番号」で、色鉛筆(特に海外のセットやアート向け)で使われる表記です。具体的に、ご利用の色鉛筆種別ごとにどの色を使えばよいかついてこちらで解説します。


北欧実例:水の塗り(群青〜ティールで深さを出す)

フィヨルドの水面は、青を塗れば完成…ではなく、
空の色と岸壁の映り込みがセットです。

  • ベース:シアン+群青を横方向ストロークで薄く(横=静けさ)。
  • 映り込み:岸壁の色を上下反転する意識で、縦のゆらぎを弱く入れる。
  • 深度:近景ほど濃く、遠景ほど淡く。手前の暗部にティールを重ねると一気に深み。
  • ハイライト:白鉛筆で点状反射を散らす or 消しゴムで細く抜く。

水面のムラが気になったときほど、ついやりがちなのが強く塗って均す。
でもフィヨルドはそれをやると、ムラが“固まって”戻らなくなります。

圧を下げて層を増やす。
これがいちばん早いです。


北欧実例:霧の塗り(足し算じゃなく引き算)

北欧感の決め手、霧。
ここだけ別ゲームです。

霧は「白」じゃなく「透明」。

  • 色を置いた後に、ソフト消しゴム/練り消しで境界を薄く戻す
  • 無色ブレンダーで輪郭だけを溶かして、透明な層にする
  • 霧は水平に広がるので、帯状に“薄い明度差”を重ねる

白飛びしたら、ごく薄いブルーグレーを霧の上からふわっと戻す。
これで「霧の中に空気がある」感じに戻ります。


配色レシピ(寒色グラデ/霧の表現)

迷ったらここ。型でいきます。

目的色の順序(薄→濃)ポイント
水面の深みシアン → 群青 → ティール → ネイビー横ストローク+手前濃、奥淡。白で反射点を抜く。
岩の冷感クールグレーC1 → B2 → C4 → ネイビー割れ目は細線、面は斜線で面方向を揃える。
遠景の山影ブルーグレー薄 → グレー薄 → ごく薄い紫灰彩度を落とし、コントラストは最低限に。

霧の表現:失敗しない3つのコツ

  • 色を置いた後、無色ブレンダーで境界を円運動で馴染ませる
  • 消しゴムで“帯”を作るように水平に明度を上げ、薄い層を重ねる
  • 最前面の木や屋根だけ輪郭を少し硬くして、手前感を強調する


10分で形にする時短プロセス(集中力ない日用)

「今日は集中力ない…」って日でも、フィヨルドは意外と10分で形になります。
完成度より、空気感を優先です。

  1. 1分:全体にクールグレー薄でベース(温度を決める)
  2. 3分:岩の陰だけB2〜B4で起伏(割れ目を全部描かない)
  3. 3分:水面をシアン→群青で横ストローク(奥を淡く)
  4. 2分:手前の水にティールを足して深度(ここが映える)
  5. 1分:霧を消しゴム+ブレンダーで境界だけ溶かす(白は足さない)

不思議なんですが、
“全部きっちり描かない”方が北欧の静けさって出るんですよね。


無料DL:練習用テンプレート(A4)

無料DLボックス(DL→印刷→活用)

  1. DL:以下のリンクからPDFをダウンロード(個人の家庭内利用可)。
  2. 印刷:A4、等倍、フチあり推奨。用紙は厚手マット(135〜180kg相当)だと裏抜けしにくい。

利用条件:二次配布・商用利用・再配布・AI学習素材化は不可。授業や家庭内ワークでの複製は可(出典表記推奨)。

①自然・基本テク用 無料テンプレート :ノルウェーのフィヨルド線画(A4)

・テクニック:本記事の“寒色グラデーション”を参考に、岩→水→霧の順で層を作る。

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②建物・基本テク用 無料テンプレート :ノルウェーの木造教会(A4)

・テクニック:おすすめの順番は 屋根(影)→壁(木目)→装飾(締め) の3ステップ。

 1)装飾:窓枠・柱・彫刻は、最後に濃色で「細く深く」締めて立体感を出す

 2)屋根:最初に薄いグレー(または青みグレー)で影の方向を決める

 3)壁:薄い茶〜こげ茶を“線で描く”より、明暗で木目の流れを作る

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FAQ

Q1. 水面のムラが消えません。

A. 横ストロークの幅と圧を一定にし、3層以上の薄塗りで均すのが近道です。
中盤で無色ブレンダーを軽く使い、最後に白鉛筆でハイライトを点置きすると視線がムラから逸れ、仕上がりが整います。

Q2. 岩が“のっぺり”します。

A. 面方向を意識した斜線+点描でテクスチャを作り、最暗部を“細く深く”入れます。
ハイライトは消しゴムで細く抜き、コントラストの幅を確保すると立体感が出ます。

Q3. 霧が白飛びします。

A. 霧は“透明の層”です。下色を完全に消さず、ブレンダーで境界だけを柔らげましょう。
明度差は5〜10%程度の微差を重ねると自然です。

Q4. 建物の直線が歪んで見えます。

A. 影の線を増やしすぎると歪んで見えます。輪郭を全部なぞらず、影側だけ少し硬くするのが安定です。


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